サライ:作詩:谷村 新司  作曲:弾 厚作

「サライ」SERAIとはペルシャ語で『宿』のこと。「サライの空」のサライは「ふるさと」とか「こころのオアシス」の意味だそうです。

遠い夢捨てきれずに ふるさとを捨てた
穏やかな春の陽射しが 揺れる小さな駅
別れより 悲しみより 憧れは強く
寂しさと隣り合わせの 一人きりの旅立ち

動き始めた 汽車の窓辺を
流れていく景色だけを じっと見ていた
桜吹雪の サライの空は
悲しいほど蒼く澄んで 胸が震えた

恋をして 恋に破れ 眠れずに過ごす
アパートの窓ガラス越し 見てた夜空の星
この街で夢追うなら もう少し
強くならなけりゃ 時の流れに 負けてしまいそうで

動き始めた 朝の街角
人の群に埋もれながら 空を見上げた
桜吹雪の サライの空の
流れていく白い雲に 胸が震えた

離れれば離れるほど なおさらにつのる
この想い 忘れられずに 開く古いアルバム
若い日の 父と母につつまれて過ぎた
柔らかな日々の暮らしを なぞりながら生きる

まぶた閉じれば 浮かぶ景色が
迷いながらいつか帰る 愛のふるさと
桜吹雪の サライの空の
いつか帰る その時まで 夢は捨てない

まぶた閉じれば 浮かぶ景色が
迷いながらいつか帰る 愛のふるさと
桜吹雪の サライの空の
いつか帰る いつか帰る きっと帰るから

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