育てる仕組み。育つ仕組み。
新人が入るとなぜか職場がウキウキします。
オートベルは、一年先輩がOJTを受け持ちます。
後輩の指導を一年先輩が担当するのには、意味があります。
後輩に仕事を指導することは指導する本人が成長する絶好の機会です。
「人にモノを教える」行為は、アウトプットで育てる。仕組みです。
自分がようやく覚えた仕事を人に教えるとなると、うろ覚えのことを質問されて「あれ、これってどうなんだっけ?」と自分でも改めて考えることもあります。そういう積み重ねが「体系的に仕事を復習する」ことになるわけです。
そして、もう一つ。後輩を指導することで「自信と自覚」も身につきます。後輩の前では、誰でも「わからない」「できない」と簡単に言えないですよね。そこでまず、自覚が芽生えます。
さらに、人にうまくものを教えることができれば、それがイコール自信になるのです。後輩を指導をしている姿って、まわりからは、それ以前より何割か増しで「しっかり」しているように見えるはずです。
みなさんの先輩たちもいろいろと苦労してきました。例えば…
・「同じことを何度言っても伝わらない(泣)」
・「後輩にやる気があるのかないのかわからない(泣)」・「後輩がミスするとクレームが私に来る(泣)」 などなどこれらはいずれも後輩指導につきものの苦労。逆に言えば、こういうことがあるからこそ、みなさんの成長の機会にもなるわけで、ある程度の苦労は事前に覚悟しておいたほうがいいです。
ただし、その苦労を軽減するノウハウもあります。といっても特別なことではありません。それでは、いくつか先輩の後輩を指導するときどんなことに気をつけていたか紹介していきましょう。
1)「相手は何もわかっていない」という前提で丁寧に指導する!
よくあるのが、「こんなことくらい言わなくてもわかってると思ってた」とか「何も質問してこないから理解してるんだとばっかり…」というケース。ですが、特に社会人1年生の後輩の場合、会社というのはわからないことだらけ。
つまり、「何を質問していいのかすらわからない」という状況だったりすることもあります。そこは、先輩が配慮して、「ちょっと丁寧すぎるかな」というくらい丁寧に教えてあげるのがベターです。
2)必ずメモをとらせる!
これは、かつて先輩や上司に教え込まれた経験がある人も多いはず。耳で聞くだけでは忘れてしまうというのも理由ですが、しっかりメモを取るようにすると、人って話もしっかり聞くようになるのです。このへんは基本ですね。
説明が終わって、相手が理解しているかどうかちょっと怪しいなーと思ったときは「ちょっとメモ見してみ」っていう手も使えます。「あちゃー」っていうときは、慌てなくていいからしっかりメモるように言ってあげましょう。
3)マメに声をかけてあげる!
「何か戸惑っていることや悩んでいることない?」とか「この会社でやりたいことって何?」とか、マメに聞いてあげるのも大事。それによって、後輩が気軽に質問しやすい関係が作れますし、指導もしやすくなります。
後輩の目標がわかれば「営業やりたいんだったらこのへんのことは特に大事だよー」なんて教えてあげることもできますしね。あとは自分が新人の頃の失敗談をしてあげるのも効果的です(極端に致命的な失敗談は除く)。
と、まあ、こんな感じです。これから後輩指導をすることになるかも…という人は、さしあたってはこの3つのポイントを頭に入れておきましょう。
もちろん、人が相手のことですから、これだけ押さえておけば大丈夫!ってわけにはいかないと思います。だからこそ、このへんの基本をきちっと押さえているかどうかが結構大事なことです。